おいしく減塩して体を楽に。無理なく続けられる「食事の工夫」と味付けのヒント

はじめに:なぜ塩分を控えると「体が楽」になるのか
透析患者様にとって、食事管理、特に「塩分(ナトリウム)」の調整は毎日の大きな課題です。
塩分を控える一番の目的は、実は「のどの渇きを抑えること」にあります。
塩分摂取が少なくなれば、自然と水分を摂りすぎることも減り、透析と透析の間の体重増加が抑えられます。その結果、透析中の血圧低下や足のつり、治療後のぐったりとした疲労感が劇的に軽減されるのです。
「味気ない食事は寂しい…」と感じる方へ、おいしさを保ちながら塩分を減らすための具体的なヒントをお届けします。
無理なく減塩を続けるための「3つの工夫」
1.「酸味」と「香り」を味方につける
醤油や塩を増やす代わりに、他の刺激を活用しましょう。
- 酸味:レモン、かぼす、すだち、お酢。
- 香り:しそ、みょうが、ネギ、生姜、わさび、カレー粉、七味唐辛子。
これらを一足しするだけで、薄味でも満足感がぐっと高まります。
2. 「出汁(だし)」の旨味を凝縮させる
かつお節、昆布、干し椎茸などで丁寧にとった出汁には「旨味成分」がたっぷり含まれています。
旨味が強いと、塩分が少なくても「おいしい」と感じるのが人間の味覚の特徴です。
※市販の「だしの素」には塩分が含まれていることが多いので、使う量に注意するか、食塩不使用の出汁パックを選ぶのがおすすめです。
3. 「かける」ではなく「つける」
お刺身や焼き魚を食べる際、上から醤油をかけていませんか?
小皿に少量の醤油を出し、「先の方だけ少しつける」という習慣に変えるだけで、摂取する塩分を半分以下に減らすことができます。
外食や中食(お惣菜)を楽しむコツ
お付き合いや毎日の家事の中で、外食などを利用することもあると思います。そんな時は、以下のポイントを意識してみてください。
- 麺類の「汁」は残す:これだけで2〜3gの塩分をカットできます。
- ソースやドレッシングは別添えに:自分で量を調整できるように頼んでみましょう。
- 練り物や加工品を避ける:ハム、かまぼこ、干物は塩分が高いため、できるだけ「生の素材」から調理されたものを選びます。
おわりに:完璧を目指さず「一口分」から始めましょう
食事は毎日の楽しみであるべきです。最初からすべてを完璧にする必要はありません。
「お味噌汁を一日一杯にする」「漬物を一口残す」といった小さな積み重ねが、数ヶ月後のあなたの体の楽さにつながります。
具体的な献立やレシピに困ったときは、いつでも当院の管理栄養士にご相談ください。あなたの生活に合わせた、無理のない食生活を一緒に考えていきましょう。

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